禅〜凛と生きる〜|曹洞宗近畿管区教化センター

禅のお話

今月の法話

願いに生きる〜佛〜

京都府 苗秀寺住職 大谷俊定 老師

「修証儀」というお経の本をお持ちの方は第3章目をお開きいただきご覧ください。
最初は「佛・法・僧」の三宝についてです。

この三つの三宝に 帰依すること、つまり 敬い、お慕い申し上げ戒に生きる。つまり 願いに生きましょうと言うので、三つに帰依する戒 「三帰戒」と言うのです。

「佛・法・僧」の最初は「佛」ほとけです。「佛」とは「お釈迦さま」のことですが、「最高の人格者」と解釈させて頂きますと、身近な目標に思えます。ややもすれば「佛」を「神」や「ゴッド」と同じように解釈されることがありますが、それは誤りであります。

道元禅師さまは「お釈迦さま」を「佛は偉大な人生の導きて、大師」であるから、この身をお任せしてお慕い申し上げるのだと位置づけられております。

また道元禅師さまがお詠みになった詩に
「峯の色 渓の響も皆ながら わが釈迦牟尼の声と姿と」がございます。

道元禅師様の澄み切った悟りの心の中にこそ感じられる「仏」の姿でありましょう。

あなたも私達皆ともに「最高の人格者」のお釈迦さまの願いやお心を目標として、一歩でも二歩でもお近づきをさせて頂き、お慕い申し上げようではありませんか。

2005/07/07
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