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人々が集う

観瀧山 岡本寺

兵庫県川西市平野
岡本寺
本堂
本堂
共同墓「舎羅林堂(しゃらりんどう)」
共同墓「舎羅林堂(しゃらりんどう)」

地域の人々の笑顔が集う、ごはんの日。

今回は、兵庫県川西市にある岡本寺を訪ねた。取材日は毎週金曜日に開催されている『ごはんの日』。参加は自由で、一人100円で昼食を食べることができる。参加者は幼児とその保護者から年配の方々まで多彩。多い日は30人ほどが参加し、昼食を共にしながら情報交換の場、憩の場として喜ばれている。食事の支度は50~60歳代の檀信徒の主婦達がボランティアで行っている。

昼食代の100円は、食材の購入費用にあてる。お米(玄米)光熱費などはお寺持ちという。またお寺の畑も年齢を問わず有志の方が自発的に管理し、そこで採れる食材も食卓に上る。住職は高価な物ではなく、ある物に工夫を加えて利用することを常としており、毎日家族の食事を作っているという住職ならではの食へのこだわりが感じられる。

食事の支度をするボンティアの主婦達
食事の支度をするボンティアの主婦達
畑作業を手伝う有志の人達
畑作業を手伝う有志の人達
ご飯、味噌汁はお代わりができ、お腹一杯になる
ご飯、味噌汁はお代わりができ、お腹一杯になる
大勢の参加者で、にぎやかな昼食(夏の寺子屋)
大勢の参加者で、にぎやかな昼食(夏の寺子屋)

お寺が子ども達のふるさとに…寺子屋活動。

岡本寺は年間を通してさまざまな行事を行っており、中でも春・夏に実施している「寺子屋」は毎回子供たちの人気の的。住職は学生時代から30代にかけて野外活動のプレイリーダーをやっており、子ども達が野外での長期合宿で生活を共にし、「同じ釜の飯を食う」中で強い絆を育てる姿を目の当たりにしてきた。それをお寺でできないかということで始まったのが春休み・夏休みの寺子屋だ。住職としては合宿させたいのだが、檀務(月参り)、スタッフの事を考えると朝9時~夕方4時過ぎまで、月・水・金で夏休みは12回、春休みは6~7回程度が精一杯という。

寺子屋の一日は本堂での「般若心経」から始まり、法話、そして坐禅で心を落ち着け、10時頃から自習勉強。五観之偈(ごかんのげ)を唱えて昼食。午後は基本的には自由だが、地域のボランティアから英語、工作、菓子作り、手芸などを学ぶこともできる。また住職が川遊びや山登りに連れていくこともある。

心を落ち着け坐禅に集中する
心を落ち着け坐禅に集中する
一日の始まりに全員でお経を唱える
一日の始まりに全員でお経を唱える
自習時間。みんなしっかり勉強をします
自習時間。みんなしっかり勉強をします
さぁー、自由時間。今日は和尚さんと川遊び
さぁー、自由時間。今日は和尚さんと川遊び

インド仏教講座をはじめ、いろいろな機会を提供したい…。

学ぶことも岡本寺ではできる。花園大学佐々木閑教授による『インド仏教講座』(6月)。また、共同墓『舎羅林堂』の合同供養に合わせて行われる『講演会』(3月)(介護、高齢者住宅、医療、看取り、墓など、いわゆる「終活」的な内容に関するもの)などが年1回開催されており、参加者は徐々に増えているという。また住職が担当する『修証義の会』(毎月5日)、坐禅会(第4日曜日)があり、地道に20年続いている。

また、『花まつり』や冬至のころに行われる『かぼちゃを食べる会』には100人を超える地域の老若男女が参加し、にぎわっている。「檀信徒の皆さんがお接待をしてくださっています」と住職。やはり活発な活動には檀信徒さんの支援があるのだ。

更に隣の池田市にある「落語ミュージアム」からアマチュアの落語家さんに来てもらい「落語会」も2か月に1回開いている。昨秋からはプロによる「英語落語」も始った。「落語のルーツはお寺での説教。私は英語はさっぱりだめですが、英語でもって仏教を世界に発信できる人が育てばと思っています」と夢を語る。

「とにかく、いろいろな機会を持ち、皆様にお寺へ足を運んでもらう事ですね。何事もそこからです」と住職は話す。行事PRは自ら原稿を作りザラ判紙に印刷。3月、6月の講演会は新聞折り込みもする。

子ども向けに毎週水曜日の放課後『お経教室』がある。30分ほど読経し、実物投影機を使って仏教マンガを読み聞かせしている。その後は子ども達のお楽しみタイム。おやつを食べ、6時半ごろまで遊びまくる。住職は、「遊びは子どもを成長させてくれる。お寺が子ども達のふるさとになることを願っている」と、子ども達への思いを語る。

毎回盛況な「インド仏教講座」
毎回盛況な「インド仏教講座」
花まつり。お釈迦様にあま茶をかけます
花まつり。お釈迦様にあま茶をかけます
英語落語の一コマ
英語落語の一コマ
かぼちゃを食べる会の準備をするポランティア
かぼちゃを食べる会の準備をするポランティア
岡本寺住職  平田信活師
岡本寺住職
平田信活師

住職は、「行事の協力者の方々と共に皆様のお世話をする喜びを共有できる事がうれしい。そんな日々が修行であり、その継続が大切だ」と話す。「今後も、地域に根ざしたお寺として、そのスペースを有効に活用し、お寺の可能性を発信して行きたい」と結んだ。

自坊の行事の他にも活動されている情熱的で気さくな人柄の平田住職。一度、岡本寺の行事へ参加されてはいかでしょうか。事前に時間などを問い合わせされることをお勧めします。

略縁起

山号を観瀧山(かんりゅうざん)、寺号を岡本寺(こうほんじ)と称する。

平野は古くから渓水に温泉が湧出するので知られ、近世には、「多田温泉」によって栄えた。

岡本寺はこの近くに建てられ、寺辺に滝があったところから山号ができている。岡本寺由緒書によると、正中元年(1324)多田院政所の沙弥持観が栗林を開いて地蔵堂を建て、岡本寺と称したのがはじまり。

その後、平常院との改名や再興があったが元禄8年(1695)にもとの寺号、岡本寺となり現在に至る。本尊の釈迦如来坐像は像高32センチ、法界定印を結んでいる。

行事案内
■年間行事
月日 内容
1/1 修正会(初詣)
2/4 大般若祈祷会
春分の日 舎羅林堂合同供養&講演会
3月~4月 春休み寺小屋
4月第4日曜日 花祭り
6月 インド仏教講座
7月~8月 夏休み寺子屋
8/20 大施食会
12/23 冬至・カボチャを食べる会
12/31 年越坐禅会
■毎月の行事
内容 曜日
太極拳 毎月第1・3木曜日
修証義の会 毎月5日
日曜坐禅会 毎月第4日曜日
土曜夜坐 日曜坐禅会の前夜
5日の写経会 毎月5日
第4日曜日の写経会 毎月第4日曜日
端切れの会 毎月第3木曜日
コミカフェしゃらりん 毎週 月・水・金
ごはんの日 毎週金曜日
お経教室 毎週水曜日
落語会 偶数月最終金曜日
舎羅林山早朝登山 第4日曜日を除く
※修証義の会(8月は休み)
※記事は取材時点での内容です。

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