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1200年の歴史と霊験 京都帝釋天

医王山 福寿寺

京都府南丹市八木町
福寿寺

京都帝釋天と庚申さん

帝釋天を庚申の日に祀ったことから“庚申さん”と親しまれ、平安時代から続く近畿庚申信仰の一大拠点となっていた。「見ざる、言わざる、聞かざる」の三神猿の言われは、心をまどわす物や他人の悪口、悪い事は、見ない・言わない・聞かないように、と言う子供への教訓であり、ひいては人々が平和に生きるための教えを表している。また、申は世人の「願いごと」を帝釋天(お釈迦さまの守護神)に伝える「御使い」であり、世の諸悪を排除して開運招福をもたらすとも言われる。

京都帝釋天では、庚申信仰の祭事の一つである「庚申の酒」を地中に埋め、庚申の年(60年に一度)に掘り出して酒を振る舞い信仰と信者の絆を深める行事も行われている。また、本殿社務所でお授けする「申」のお守りは、信者のおばあちゃんの手作りで、百歳まで作られた心のこもったお守りである。

三神猿の石仏
三神猿の石仏
庚申の酒碑
庚申の酒碑

108つの願いの鐘

108つの願いの鐘
願いごと叶え給う帝釋天

「願いの鐘」は、参道入り口から本殿石段下までの約700メートルの坂道に数珠玉と同じ108個の鐘を連ねている。一つ一つ静かに打ち鳴らすことによって、打つ者の願いを山の峰々を越え、天上の帝釋天に届けるための鐘の念珠ともいえる。

そもそもこの願いの鐘は、現代の人々のために上山の苦を和らげようと山主(第八世福寿寺住職)が紆余曲折を経て思いに至り、遠く近くの信者縁者に呼びかけ、その思いに共感した数多くの方々からの寄進によって、発願(ほつがん)からわずかな期間で設置することができたのである。

その発端は、ある子供の日の催事に招かれた山主は、その席に同様の鐘を持参。その時、一人また一人と沢山の子供たちがつぎつぎに撞木(しゅもく・鐘をたたく木づち)を持って鐘を鳴らし、合掌する姿に日本人の鐘に対する心、その信心深さに強い感銘を覚え、この時「参道に鐘を建てよう!」と決心したことにはじまる。

参道の山路を行くと、大自然の中に古代からの息吹を感じることができる。大小合わせ108の「願いの鐘」を静かに鳴らすことで、静寂の中にその余韻が心にしみわたり、生かされている喜びを実感させてくれる。また、周辺には子安観音堂をはじめ、道祖神、疣神(いぼがみ)、寺床、拝み谷、讃岐金比羅宮遥拝所(さぬきこんぴらぐう ようはいじょ)などの歴史を物語る祈願所(きがんどころ)が点在する。

願いの鐘
願いの鐘
上山の時は願いを込めて、下山時は感謝の心で108つの鐘を打ち鳴らす参拝者。
寅さんの鐘
寅さんの鐘
映画「男はつらいよ」フーテンの寅さんシリーズで知られる山田洋次監督の快諾を得て設置された。
子安観音堂
子安観音堂
安産・子授けのご利益を授かることで評判。初孫を授かり御礼に「よだれかけ」を奉納する参拝者。
略縁起

当山は、宗教法人 福寿寺 帝釋天堂として京都帝釋天を有し、代々福寿寺住職が山主を務める。京都帝釋天の管理、祭日の運営には福寿寺檀家の講社員と、町村合併以前からの船枝村住民の講社員がその任に当たっている。

京都帝釋天は、山号を紫雲山と称し、宝亀11年(780)、医聖の名高き和気清麿公が丹波国吉富ノ庄舟枝千谷(当時)に草創した由緒ある古刹である。

その後、応仁年中、寛永年中に2度の火災にあい、堂宇は烏有に帰すも尊像は不思議に難をのがれ、人々は感涙にむせんだという。

現在の堂宇は、貞享4年(1688)、園部藩主小出伊勢守を初めとして、各地の信者からの浄財により再建されたものである(京都府指定文化財)。

本尊の帝釋天は、天上界の神々を統率し、四天王(持国天、増長天、広目天、多聞天)を側近に従え、厄、難、邪、悪、病魔等を打ち払ってみなぎる力を与え給い、更に、百施の王者として「心から信ずる者の願いごとを叶えてくださる」霊験あらたかな力強い仏神である。また、いつとはなく「小遣いや金銭に不自由しない」といわれ、この面でも幅広い信者層がある。

本尊は、古来よりのしきたりで、30年~40年に一度しか開帳が行われず、近年では、大正6年、昭和28年、平成4年に宮殿の扉が開かれた。(今後は庚申の年にとも)

稲荷堂
稲荷堂
梵鐘堂
梵鐘堂
毘沙門堂
毘沙門堂
医王山 福寿寺
医王山 福寿寺
本殿

堂内須弥壇上宮殿に帝釋天立像をおさめ、脇侍として等身大の増長天立像、多聞天(毘沙門天)立像を安置しているが、草創当時は、四天王像が帝釋天を守る形で東西南北に配置されていたものと考えられる。

京都帝釋天 本殿(京都府指定文化財)
京都帝釋天 本殿(京都府指定文化財)
本尊宮殿厨子
本尊宮殿厨子
増長天立像(木像)/南丹市指定文化財
増長天立像(木像)/南丹市指定文化財
多聞天立像(木像)/南丹市指定文化財
多聞天立像(木像)/南丹市指定文化財
京都帝釋天─平成25年度の主な祭日
行事 月日/内容
初詣
毎年1月1、2、3日
  • 帝釋天と四天王のパワーで厄を吹き飛ばす「厄除け祈祷」厄除けの鐘、厄難飛ばし鶴
  • 今年の願い大祈祷(午後1時30分)
初庚申
2月13日(金)(午前9時~午後3時)
  • 年内御膳等の受付
  • 願いごと成就大祈祷・厄除け祈祷
大祭
5月第2日曜日(母の日)11時より大祭法要
  • お土受け(おつちうけ)神事
  • お茶接待、催し物やうどん等の店がでる
終い庚申
12月10日(木)(午前9時~午後3時)
  • 願いごと成就大祈祷(午後1時30分)
除夜の鐘
毎年12月31日 夜11時より
  • 参道につづくお灯明の中、自分で打つ108つの除夜の願いの鐘
  • 荘厳な響きの108つの大梵鐘「よろこびの鐘」、新年の無病息災を祈願
  • 心身を清め健康を呼ぶという「火の輪くぐり」
  • 除夜の灯明と元旦祈祷(1,000円)
境内の接待と名物
  • ご神酒接待・名物年越しそば
ご祈祷厳修
祭日及び庚申(午後1時30分~)/3,000円~
  • 厄除け招福、家内安全、交通安全、商売繁盛、社運隆盛、身体健康、病気平癒、受験合格、良縁結び、願いごと成就 等々
  • 毎年大晦日/護摩木焚き上げ供養法要
平成27年度 庚申表
2月 13日(金) 6月 13日(土) 10月11日(日)
4月 14日(火) 8月 12日(水) 12月10日(木)
※いずれも庚申の日にちのみ(午前9時〜午後3時/夏は4時)
除夜の願いの鐘とお灯明
除夜の願いの鐘とお灯明
健康を呼ぶ、火の輪くぐり
健康を呼ぶ、火の輪くぐり
大祭 献花行列
大祭 献花行列
大祭 お土受け(おつちうけ)神事
大祭 お土受け(おつちうけ)神事
大祭 野点茶席接待(ご奉仕)
大祭 野点茶席接待 (ご奉仕)
大祭 紫雲太鼓奉納
大祭 紫雲太鼓奉納
※記事は取材時点での内容です。

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