禅〜凛と生きる〜|曹洞宗近畿管区教化センター

仏事ここが知りたい

仏事の知識と心得

おまつりの仕方は?

お仏壇の中心はお釈迦さまです

お仏壇のおまつりの仕方で最も大切なことは、お仏壇の中心はお釈迦さまであることを、はっきりと心にとめることです。曹洞宗の本尊さまは、仏教の開祖である釈迦牟尼仏(しゃかむにぶつ)です。

おまつりする場合、お仏壇の上段中央に、木彫りや鋳造のお釈迦さまのお像をまつります。基本的にはお釈迦さまだけでよいのですが、お釈迦さまと道元禅師さま、瑩山禅師さまの「一仏両祖(いちぶつりょうそ)」のお絵像をお掛けする場合には、中央にお掛けします。すでに、お釈迦さまのお像がおまつりしてある場合には、その後ろにお掛けします。

お位牌は上段の左右に

ご先祖さまのお位牌(おいはい)は、お釈迦さまの左右におまつりし、古いお位牌は向かって右に、新しいお位牌は左におまつりします。親類、縁者のお位牌等がある場合には、この順におまつりします。

お位牌が多くなり、お仏壇が狭くなった場合は、「繰り出し位牌」や「合同牌」にしたり、「○○家先祖代々」にまとめることができますので、菩提寺にご相談ください。

お供え物の位置は中段です

お供え物は、本尊さまやご先祖さま、故人が"いますがごとく"お供えします。お供え物は、五つのお供えが基本です。①香り(線香、お香)、②花、③灯明、④お水、⑤飲食(お霊膳(おれいぜん)、果物、菓子、嗜好品など)の五つです。

お茶やお水をお供えする器のことを、茶湯器(ちゃとうき)といい、中段の中央にお供えします。茶湯器が一つの場合、ご飯(お仏餉(おぶっしょう))は、茶湯器の右横にお供えします。茶湯器が二つの場合は、真ん中がお仏餉です。お菓子や果物は、高杯(たかつき)に盛りつけて茶湯器の左右(逆の場合もある)にお供えします。

ご飯に限らず、皆さんが召しあがる食事をお供えしてください。そして、お供えした物は無駄にしないように、いただけるものは皆で分け合っていただきましょう。また、いただきものをした時は、必ず一度、お仏壇にお供えするようにいたしましょう。

下段には三具足と精霊簿を

下段には向かって左側より花立て、香炉(こうろ)、ロウソク立ての三具足(みつぐそく)を置きます。香炉にも表と裏があります。三本足の場合には、手前に一本の足がくるようにします。

おまいりの必要品は下段に整えます

日常、おまいりするために必要なリン(カネ)やお経本、数珠(じゅず)等は、下段または引き出しの中に置きます。木魚(もくぎょ)がある場合は、木魚を右に、リンを左に置きます。リンだけの場合は、右に置いてください。また、お仏壇の中が手狭になったときは、前机を置くとよいでしょう。

以上、標準的なお仏壇のおまつりの仕方について紹介しましたが、現在では家具調のお仏壇のようにコンパクトなものもありますので、分からないことは、菩提寺にお聞きしましょう。

おまいりの仕方

朝の洗面をすませたら、朝食前にご飯やお水、お茶をお供えし、お花のお水をかえて、おまいりします。

はじめに、姿勢を正し、お釈迦さまを仰ぎます。次に、呼吸を整え気持ちを落ちつかせます。これは、坐禅に通じる作法です。

ロウソクに日を灯し、お線香一本に火をつけ、すこし押しいただいてお上げし、リンを三つ鳴らします。

まず、合掌して一度礼拝をします。次に、「南無釈迦牟尼仏(なむしゃかむにぶつ)」または、「南無帰依仏(なむきえぶつ)、南無帰依法(なむきえほう)、南無帰依僧(なむきえそう)」とお唱えします。唱え終わったら、もう一度合掌のまま礼拝してください。

お仏壇は、その家に住んでいる人の心のよりどころです。

お子さんのいるご家庭では、小さいころから共にお参りをする時間をもちたいものです。毎日のおまいりの積み重ねが、まごころに生きる姿勢を育むのです。

うれしいにつけ、悲しいにつけ、お仏壇のお釈迦さまにご報告し、曹洞宗檀信徒として人生の指針が常にお釈迦さまの教えにある生活をいたしましょう。

仏壇の飾り方一例

仏壇の飾り方一例
ご本尊・釈迦如来(しゃかにょらい)
ご本尊は仏壇上段の中央にまつります。本尊は木像・金像・御影像でもかまいません。絵像の釈迦牟尼仏(しゃかむにぶつ)を中心に、高祖承陽大師道元禅師と太祖常済大師榮山禅師の両祖を一緒におまつりして「一仏両祖」の三尊仏とする場合もあります。
脇侍(わきじ)
ご本尊に向かって右側に高祖承陽大師道元禅師の御影像をお掛けします。
脇侍(わきじ)
ご本尊に向かって左側に太祖常済大師瑩山禅師の御影像をお掛けします。
吊灯籠(つりとうろう)
お宮殿の両側に一対つるし、ご本尊のお姿を明るく照らすために用います。
瓔珞(ようらく)
仏像の頸(くび)や腕、ひじ、脚などを飾る珠玉や貴金属で編んだ装身具のことで、宮殿の装身具として使われます。省略されることもあります。
仏器(ぶつき)
お仏飯を盛る器をいいます。朝のおつとめの後にお供えし、正午にはお下げいたしましょう。普段は1つでよいですが、丁寧する場合は3つまでお供えします。
茶湯器(ちゃとうき)
お茶、お湯、お水をお供えする器で、普段は1つでよいですが、丁寧する場合は3つまでお供えします。
お位牌(おいはい)
お位牌は、亡くなった人の戒名や死亡年月日を記して、お仏壇におまつりします。白木の野位牌は、四十九日までに塗りの本位牌をつくり、忌明けからは本位牌をお仏壇におまつりします。本位牌を新たにお仏壇におまつりする時は、点眼法要(てんげんほうよう)または開眼法要(かいげんほうよう)など、お寺のご住職に入魂のお経をあげていただきます。
華瓶(けびん)・浄華(じょうか)
華瓶(けびん)は、古来インドで香水を入れるのに用いた宝瓶をかたどってあります。生花または金蓮華をお飾りします。(五具足または三具足の一つ)
高坏(たかつき)
ご仏前の左右においてお菓子や果物をお供えします。
玉香炉(たまこうろ)
香をたく器です。
華瓶(けびん)・浄華(じょうか)
花瓶(かひん)ともいい、生花または金蓮華をお飾りします。9または12のどちらかでもかまいません。(五具足または三具足の一つ)
打敷(うちしき)
前卓におかけする装飾用の長方形の織物です。
火立(ひたて)または燭台(しょくだい)
燭台は正式には一対でお飾りします。
過去帳(かこちょう)・過去帳台(かこちょうだい)
亡くなった人の戒名や俗名・死亡年月日などを記しておく記録帳です。
霊供膳(れいぐぜん)
法要などで一汁三菜の精進料理を仏さま・ご先祖さまにお供えの際に使用します。
鈴(りん)・鈴台(りんだい)・撥(ばい)
打ち鳴らすカネの音は、み仏の世界に届きますようにと念を込めて鳴らします。また人々の邪念を払うと共に、読経の時に打つ事が指示されている重要な仏具です。撥は、鈴を打つ棒。おつとめ以外の時は、りんの中に正面を向けておきます。
前香炉(まえこうろ)
お線香立のことです。お線香は、仏様の前に出るときに心身を清浄にするためのものです。(七具足の場合)
線香刺(せんこうさし)
お線香を入れておく器です。
数珠(じゅず)
数珠には1連のものと、108つの珠からなる本連があります。長いものは2連にして使います。曹洞宗のものを使うようにしましょう。
経机(きょうづくえ)
お経の本や香炉あるいは鈴を置く机のことです。
消壷(けしつぼ)
お線香やローソクに火をつけたマッチを入れておく壷です。
木魚(もくぎょ)
木魚は、読経用の打楽器です。魚は常に目を開けているので、それにちなみ怠惰をいましめるために魚板を叩いたことから、変形しました。
※燭台・華瓶・香炉それぞれ一つのものを三具足と呼びます。五具足の場合は燭台・花瓶が一対ずつになります。さらに五具足に前香炉と線香立てを加えて七具足という場合もありますが、一般家庭の場合は、三具足で十分です。
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