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| 曹洞宗 |
| 近畿管区布教講習会 |
| 日時:平成16年12月15日(水)・16日(木) |
| 場所:京都センチュリーホテル |
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去る12月15日(水)・16日(木)に京都センチュリーホテルにて本年度近畿管区布教講習会を開催しました。
今回は「戒と律」を講義の柱とし、インド初期仏教の面から佐々木閑氏、そして日本における戒律について中尾良信氏にご講義いただきました。 また、宗門で継続的に取り組んでいます人権学習を、本荘廣司老師を講師として実施するとともに、フリーとキングを行い参加者相互の議論や情報交換をおこないました。 布教師資格を有する方を中心に、宗門僧侶約70名の参加でした。 |
| ■講義1■ 「全国主事会での学習と報告」 講師 本荘廣司 老師 -------------------------- まず、本荘 廣司 老師(大阪府宗務所人権擁護推進主事・南昌寺住職)より「全国人権主事会での学習と報告」と題しご講義いただきました。 曹洞宗では全国に66ヶ所の宗務所があり、宗務所ごとに人権擁護推進主事(人権主事)が1名任命されています。本荘老師は2002年の12月から当職として、宗門における人権啓発の分野の第一線でご活躍であります。 |
![]() 本荘廣司 老師 |
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| 今回は年2回、2泊3日の日程で開催されている全国人権主事研修会の報告という形で、これまでに老師が学ばれたことや実感されたことを交えながらお話いただきました。 研修会には必ずフィールドワークが導入されており、机上の学習にとどまらず、実際に目で見て体感し、現地の人々と触れ合うことに重点がおかれた内容となっています。老師はこれまでに4ヶ所での研修を終えられていますが、それぞれの地で新たな発見があったとおっしゃっていました。「聞くのと見るのとでは大違いであると云われますが、まさにそのとおりで、予想以上に厳しい差別の実態を目の当たりにし、また地元で熱心に活動する僧侶の方と接することは自身の勉強であり、気づきの機会である」と述べられました。 特に狭山市を訪れた際に「狭山事件」の「被告」石川一雄さんとの出会いについては、刑務所で石川さんを支えた刑務官の話や、夫を支え続けている妻・愛智子さんのエピソードなど、ご本人の肉声にちかい貴重なお話を聞くことができ、今なお「殺人者」の汚名をはらすことのできない石川さんの無念が我々にも伝わってきました。 最後に「偏見は、自分が実際に経験する以前に、あるいは自分の経験に基づかないで人や事物に抱く好き嫌いの感情であると定義づけることができる。知らないことから偏見が生じ、無関心でいることから差別が生まれる。我々僧侶は、常に自身を見つめるとともに、自身で感じた感覚を大切にして活動することが求められている」と締めくくられました。 |
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| ■講義2■ 「戒律はなぜ生まれたか?」 講師 佐々木 閑 氏 -------------------------- 花園大学禅学科教授の佐々木閑氏を講師として「戒・律はなぜうまれたか?」題してご講義いただきました。 先生は、古代インド仏教がご専門であり戒律について研究され、国内外にて仏教界へ新しいご提言をされています。 |
![]() 佐々木閑 氏 |
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| 今回は、インドにおける戒律の誕生過程を中心として、戒律というものをどう捉えるべきか、戒律とは何かについてお話いただきました。 現代の日本の仏教において、戒律について理解を深めることは大切で、またそのことが今後の仏教の発展につながる、とされる先生の話は興味深い内容でした。 まず、先生は「戒と律は別のものであるので、戒律といってしまうところに現代仏教の問題がある」と、我々の戒律観を正され「まず、戒と律を理解するためには、仏教、サンガの意味を知る必要があり、そのためには釈尊自身の本来の意図、なぜ仏教がうまれたか?なぜ仏教が出てこなければならなかったのかを知らなければならない」と、仏教誕生以前のインド社会や宗教について話をはじめらました。 そして「合理的に修行をするためにサンガが生まれ、そのサンガの生活の中から規範として律が生まれたのであり、律そのものは必ずしも普遍的恒久的なものではなく、変化するものである」と説明され、現在、仏教で生じている諸問題への解決への糸口を示されました。 受講者からは、仏教成立の流れや戒律についての漠然とした理解が、鮮明になったと好評で、次回も続きの話を聞きたいとの声が多数寄せられました。 |
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■講義3■ |
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| 中尾良信 老師 | 会場の様子 |
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| ■フリートーキング まず、自己紹介を兼ねて一人ひとりから前日の講義の感想を述べていただきました。 特に今回は「戒と律」を講義のテーマにしたことに関して、概ね好意的でありました。 特に佐々木先生の講義を今後も継続したいとの声が多数を占め、次年度の研修会でも講師としてお招きする方向で検討したいと思います。 研修会の内容として、具体的に「僧侶として励みになり、元気がでる話が聞きたい」や「釈尊の仏教から、変質した面も多々ある日本教(日本仏教)さらに、習俗的におこなわれている作法や行事などについて理解を深めることも、今の僧侶には必要であり、自信をもって法務を行うためにも大切ではないか」と民俗学的な面からの学習も行いたいとの要望が出されました。 また、参加される方が固定化していることの危惧について話題があがり、とくに若手僧侶の意識改革ならびに育成を訴えられた方もあり、熱心な議論がなされました。 |
![]() フリートーキングの様子 |